古典の講座での一幕です。漢文を書き下し文にする際に、どの字を平仮名にするか迷ったことはありませんか。基本は古文の助詞と助動詞を平仮名にします。だから、古文と漢文は繋がっているんだよという話を生徒にしました。
その例として、「過ぎたるは猶及ばざるがごとし」を挙げました。すると、そもそもこの言葉はどういう意味かという話になり、「例えば、試合前に練習を頑張り過ぎたせいで、ケガをしてしまったら意味がないよね」と言うと、あまり納得がいかない様子でした。
では、「味が薄いのは美味しくないからといって、醤油をかけ過ぎてもやっぱり美味しくなくなるよね」と言うと、これには納得してくれました。
その後、他の生徒も巻き込んで、「過ぎたるは猶及ばざるがごとし」のがやがやとプレゼンが始まりました。
・試験前だからといって睡眠時間を削って勉強したせいで試験に集中できない
・水鉄砲に水を入れ過ぎて壊れた
など。
試合や試験の例は「ケガをしなければいい!」「試験に集中すればいい!」「私は寝ない!」など、過激な意見が出る一方で、「試合や試験は納得できるけど、調味料の例はよく分からない」という生徒もいました。
「適量というのが100だとして、120まで行ってしまうのは80までしか行かないの同じことだよ」と説明をしました。講座の本筋からは少しそれましたが、生徒同士で議論が生まれるのは大切なことだと思い、しばらく見守りました。
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